今日の花は「牡丹」です。
今年は異例の暑さで早くに終わってしまいましたね。
前回ご紹介した「芍薬」と、今回の「牡丹」、皆さんは見分ける事が出来ますか?
なんとな〜く牡丹の方が豪華な気がする、という方も多いのではないでしょうか(笑)
どちらもボタン科ボタン属で中国原産の花ですが、「牡丹」は低木(木本植物)、「芍薬」は草(草本植物)という違いがあります。
英語でも、芍薬「chinese peony」に対して、牡丹は「tree peony」と言い、「peony」一語だとその両方の事を指します。
外見上の一番特徴的な違いはというと、葉っぱに見られます。
小葉の切れ込みが有るのが牡丹、無いのが芍薬です。
「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」
美しい女性の容姿や立ち居振る舞いを花にたとえて形容する言葉がありますよね。
これ、元々は生薬の用い方をたとえたものだそうです。
「立てば」とはイライラと気の立っている状態、「座る」とは腹部に血液が滞った状態、なよなよと「歩く姿」は心身症を指すそうです。
芍薬、牡丹、百合、どれも漢方薬で用いられる植物で、それぞれの症状に合った生薬を用いると健康になり、
それが転じて健康な女性は芍薬・牡丹・百合の花のように美しいという意味になったようです。
また、中国では“百花の王”と言われ、中国の国花ハナカイドウとともに重宝されており、
日本でも昔から絵画に描かれてきました。
完全に開くと偽物みたいですが、一応本物です(笑)
頭が重たいので、花器とのバランスをよく考えないといけませんね。
一緒に生けてあるのが、「黒花蝋梅/クロバナロウバイ」。
通常、一般的に知られているロウバイは冬に咲く香りのよい花木ですが、
このクロバナロウバイは夏に花を咲かせ、茶席の茶花としても利用される花木なのです。
花や樹皮に強い芳香があり,インディアンは香辛料として使用していたそうです。
夏に咲く蠟梅というと、「夏蝋梅」もありますね。
こちらは、また後日紹介するということで。。。