
業者の方が市場に出回っていた物を鑑定のため持ち込まれたり、
共箱の注文されたりと色々ありますが、
そんな中でごく稀に、小西陶藏作の古い作品を拝見することがあります。
今日はこの鶏の香炉に出会いました。

約30年以上前の大窯で作られた作品です。
長い年月が経って、鉄のような質感になっています。
いくらお金を出しても買えないのが、この時間の経過がもたらす色の変化。
最近の個展でお披露目された新作の鶏の香炉とはまた一味違った魅力があります。
鶏の足元などは、覗き込まないと見えないようなところまで、しっかりと丁寧な細工が施してあります。
こういう掘り出し物というのは、欠けていたり傷があったりするものですが、
全くの無傷で、所有されていた方が本当に大事にしてくださっていたのだと嬉しくなりました。
箱にしまいこんでいては、これほど色は変化しませんから、しっかりと飾って鑑賞してくださっていたのでしょう。
おつぎも、また作り手として嬉しくなるエピソードをご紹介。
こちらは、魚介・海鮮料理を提供されている、仙太鮨(せんたずし)岡山店 様で実際にご愛用頂いている小西陶藏作の板皿なんです。
驚くほど良い色に変わっていたため、無理を言って特別に2枚お借りして帰ってきました。
しっかりと肌に馴染んだ落ち着いた色と景色!写真でどこまでお分かり頂けるでしょう。。。
また、こちらも驚いた事にキズ一つありません。
しまう時には、必ず間にガーゼなどをかませてから皿を重ねるよう、従業員に言い聞かせる徹底ぶりで、店主がたいそう気を配って管理してくださっているのだとか。
ありがたいですね。
道具は職人の命。
そのきめ細やかな扱いも一流です。
お店は、岡山駅よりタクシーまたは徒歩で15分ほど。
市役所の近くです。
ぜひ足を運んでみて下さい☆
仙太鮨(せんたずし) 岡山店