今回のテーマは少し遅くなってしまいました「半夏生(はんげしょう)」についてです。
テレビでも「今日は半夏生です!」と取り上げていましたが、
「半夏生」とは夏至の日から数えて11日目、もしくはその日から5日間のことを指します。
7月2日頃ですね。
雑節のひとつ、梅雨明け間近を示す季節の目安となるものです。
「半夏半作」〜半夏以降の田植えは、収穫が減少する〜
という言葉もあり、夏至が済んでから半夏生に入るまでに田植えを終わらせるのが好ましいと言われていたんです。
農家にとっては田植えの時期を左右する大切な日とされていました。
また、冬至にはカボチャを食べるという風習があるように、
この半夏生の日、西日本にはタコを食べる風習があるそうですよ。ご存知でしたか?
タコの、くっ付いたら離れない性質に例えて、稲がしっかり根付く様にとの意味があるそうですが、
タコにはタウリンや亜鉛が豊富に含まれるので、農家の知恵として疲労回復や夏バテ防止の意味もあったのかもしれません。
さて前置き長くなりましたが、本題です。
どちらが先かは諸説あるので分かりませんが、ちょうどその頃に咲く同じ名前のついた草花が今日ご紹介するものです。

学名 :Saururus chinensis
和名:ハンゲショウ(半夏生、半化粧)
科属:ドクダミ科の多年性落葉草本植物
分布:本州以南
開花期:7月1日〜20日頃
日本では、生育に適した土地が減少していることから自生株は近年減少傾向にあり、地域によっては絶滅が懸念されているそうです。
名前の由来は、半夏生(太陽の黄経が100°になる日。グレゴリオ暦で毎年7月2日頃)の頃に花を咲かせることに由来する説と、葉の一部を残して白く変化する様子から「半化粧」とする説があります。
この花は虫媒花であるので、花期に葉が白くなるのは、虫を誘うために進化したのではないかと言われています。
不思議なのは、花が咲き終わって夏の盛りになると、葉の白い部分はふつうの緑色になること!
生きていくために化粧を使い分けるとは!!!
薄化粧、あ、いや、半化粧おそるべしです。